【環境問題に取り組む現場へ】

 日本維新の会の片山大介です。

 参議院の「環境委員会」のメンバー5人で、地方視察に行きました。訪問先は、大阪・滋賀・岡山の3県で、それぞれの地域ならではの取り組みを視察しました。
       
《フロン回収を強化》

           
 最初に訪れたのは、大阪のエアコン製造メーカー。廃棄された業務用エアコンから「フロン」を回収する作業を見学しました(写真1枚目)。
                 
 「フロン」は、エアコンの冷媒として使われていますが、二酸化炭素の数百~数千倍の温室効果を持っています。
    
 それなのに、廃棄エアコンからの「フロン」回収率はたった30%ほど!。大きな問題になっています。
     
 このため、今国会で、“フロンを回収しないかぎり、エアコンを▽廃棄物業者や▽リサイクル業者に引き渡すことができない”法案を審議することにしています。
                     
 この法案が成立すると、製造メーカーなどでは、フロン回収作業の負担が増えることになります。
      
 でも、エアコンの配管は多岐にわたるため、作業の自動化は難しく、現場にも課題があることを実感しました。
           
           
《外来植物の駆除対策》
        
 続いては、滋賀県。
     
 滋賀県といえば、何と言っても「びわ湖」で、▽関西1400万人の水がめとなっているほか、▽多くの生物が存在していますが、生態系を壊す外来植物に悩まされています。

        
 外来植物とは、もともと日本にはなかったのに、人為的に他の地域から入ってきた植物のことで、知事からは「駆除に力を入れているが、繁殖力が強いため簡単ではない」ことなどの説明を受けました(写真2、3枚目)。
    
 実際に現場に行くと、湖の土壌にまでしっかり根を下ろしていて、最新の機械を使って駆除するのも大変な感じでした。
       
       
《バイオマス産業に取り組む》
     
 最後の岡山では、県北部の真庭市(まにわ)で取り組んでいる、木材を使って発電などをする「バイオマス」産業について視察。
        
 「バイオマス」とは、石油などの化石燃料とは違って、再生可能な資源のことを言います。
        
 市の面積の8割が森林だという真庭市。
  
 「この森林を有効に使わない手はない」ということで、国内有数のバイオマス産業地区になっていて、市役所の冷暖房だって、バイオマスの自家発電で賄っています。
        
 しかも、建物の柱なども、鉄筋や鉄骨ではなく、強度を高める工夫をした木材を使っていて、木材を取り入れることで、市役所の雰囲気も、ずいぶん明るく感じました。

     
 そして、市内にあるバイオマス発電所では、「林業で使われない木材などを燃やしている」ということで、木を有効に使い切っています(写真4枚目)。
        
 その地域ならではの特性を生かしたまち作りに、地域創生の一つの答えがあるような気がしました。
   
 今回の視察を、来月からの環境委員会の審議で、生かしていきたいと思います。