【「空き家対策」勉強会!】
日本維新の会の片山大介です。
国会を終え、皆さんと意見交換をする「国政報告会」の第1弾とも言える、今回の勉強会。
兵庫・多可町(たかちょう)の古民家を活用したギャラリーで行われました。
私が話した主な内容は下記のとおりで、当日配った資料はこちらです。
⇒https://goo.gl/8M9D8f
《空き家の現状は》
全国の空き家は、最新データ(2013年)で、およそ820万戸に上ります。
これは、人口減少や、相続の増加に加え、日本人が新築住宅を好む“新築信仰”が根強いことなどが背景にあります。
特に、最近は、管理されずに放置され、▽治安や▽衛生上の問題、それに▽倒壊のおそれがある空き家が多くなってきています。
《強制撤去も可能に》
こうしたなか、国は、3年前に「空き家法」を施行。
市町村が、空き家の所有者に修繕や撤去を指導・勧告し、それでも従わない場合は、強制的に撤去できるようになりました。
さらに、▽所有者が撤去する際の財政支援や、▽空き家物件の売買を促すため、物件検索が可能なサイト「空き家バンク」なども始めました。
《「空き家問題」の本質は?》
でも、こうした取り組みは、いわゆる“対処療法”に過ぎず、空き家の増加を食い止めることはできません。
なぜか?
本質的な問題にアプローチしていないからで、まず必要なことは、現在の住宅政策を見直すことだと思います。
日本の住宅総数は、すでに総世帯以上(5000万世帯)あるのに、毎年90万戸を超える新築住宅が供給されているのをご存知ですか?
「供給過剰」なのだから、老朽化した物件は見向きもされないのは当たり前。新築住宅の経済効果だけを考える時代は、とっくに終わっているんです!
《中古住宅の流通促進を》
そして、中古住宅を「空き家」にしないよう、中古住宅市場をもっと活性化させる必要があります。
住宅流通に占める中古物件の割合は、▽欧米の80%超に比べ、▽日本はたった15%なのですから。
では、そのためにはどうするのか?
「空き家バンク」なんかではダメで、制度を見直すこと。例えば、今の制度では、木造戸建は築22年になると税務上の資産価値が認められません。
これだと、金融機関から改修費用を借りづらく、築年数で評価するのではなくて、改修後の実質的な価値で資産評価すべきです。
そして、回収資金の借り入れに新築と同様の税優遇をすべきなんです。
《空き家を放置しないで!》
今後は、地方だけでなく、都心部でも空き家が多くなってくるのは間違いありません。
なので、上記のような対策とともに、空き家の多い地区では、「住民巡回」の仕組みを取り入れるなど、さまざまな立場の人が関わることで、空き家を長く放置させないことが、何よりも必要だと思います。