【環境省の本気度を問う!】

 日本維新の会の片山大介です。

 先日、カナダで開かれた『G7サミット』。安倍首相はじめ各国首脳が集まりましたが、環境問題は主要テーマの1つでした。
                
 具体的には「海洋ゴミ」と「気候変動」。
   
 この2つの日本での取り組みについて、環境委員会で、中川環境大臣に尋ねました。

    
 ●録画はこちらから ⇒ https://goo.gl/kjGqyV
     
    
《後ろ向きの対応ではダメ》
                          
 このうち「海洋ゴミ」では、深刻化する海のプラスチックゴミを減らすための数値目標を盛り込んだ文書『海洋プラスチック憲章』がまとまりました。


 具体的には、2030年までにプラスチック製品の再使用とリサイクルで100%をめざし、使い捨てプラスチックを大幅に減らすというものですが、日本とアメリカは承認しませんでした!
                       
 中川大臣に、その理由を尋ねたら、「産業界や政府内で調整する時間が足りなかった」とのこと。
              
 日米以外の5か国は、同じように事前交渉を重ねながら承認しているのだから、あまり理由になりません。
           
 そもそも、レジ袋などのプラスチックに対して、欧米では、どんどん規制が進んでいるのに、日本では、数値目標はもちろん、法的規制も何もありません!。


 私は「今後、欧米並みの対策を進める覚悟はあるのか?日本の環境に責任を持つ環境省がしっかりしなければダメ」と、厳しくただしました。
     
  
《カーボンプライシングは必須!》  
       
 続いては「気候変動適応策」。
      
 サミットで、安倍総理は、日本として、温室効果ガスを2050年までに80%削減する「長期戦略」の策定に言及しました。
                     
 このための有識者会議を、近く設置し、関係省庁が連携して取り組むことになりましたが、ここでもネックになるのが産業界の反対。
         
 「経済活動のネックになるから」ということですが、ここは環境省に頑張ってもらうしかありません。
                
 そして、長期戦略の策定のカギは「カーボンプライシング」を導入できるかどうか!。
         
 「カーボンプライシング」は、2種類の手法があります。
      
 一つ目が、CO2を排出する事業者に対して「炭素税」を付加するやりかた。
                
 もう一つは、事業者ごとにCO2排出量の上限を決めて、その枠を売り買いする「排出量取引」のやりかたです。
                
 ことし3月には、有識者による会議で「2050年の80%削減は、現行施策の延長線上では達成できない」という報告が出されていて、カーボンプライシングを導入できるかどうか、環境省の本気度が試されています。