【課題残したまま閉会】
23日に会期末を迎える第213回通常国会は、きょう、事実上、閉会しました。
写真は、最後の参院本会議後、尾辻秀久・参院議長の挨拶を受ける、参院維新の幹部メンバーです。
およそ5か月にわたった国会は、自民党の派閥の裏金事件を受け「政治改革国会」とも言われ、多くの時間が「政治とカネ」の問題に費やされました。
その「政治とカネ」では、『改正・政治資金規正法』がおととい(19日)成立したものの、▽10年後の領収書公開や、▽公開の際の「黒塗り部分」を認めるかどうかなど、今後、細部をどのように詰めていくのかが大きな課題として残りました。
ほかにも、秋の国会以降に先送りされた課題は多くあります。
《残された課題1:調査研究広報滞在費(旧文通費)》
中でも、いちばんの課題は、国会議員に毎月100万円支給される「調査研究広報滞在費」、いわゆる「旧文通費」の改革。
岸田首相は、ことし4月の予算委員会で、私の質問に対し「この国会で結論を出せるよう各党で議論を行う」と述べ、5月には、維新の馬場伸幸代表と合意文書に署名しました。
しかし、その後、議論の進展は見られず、法改正は先送りされました。
《残された課題2:憲法改正》
2番目は、憲法改正。
岸田首相は、何度も、「自民党総裁任期中に実現したい」と意欲を示してきました。
総裁の任期は今年9月までなので、実現させるためには、今国会で憲法改正の発議が必要でしたが、それをできずに、総裁任期中の憲法改正は、事実上、不可能になりました。
《残された課題3:安定的な皇位継承》
3つ目は「安定的な皇位継承」。
このために、まず、減少し続ける皇族数を確保する策について、5月から、衆参両院議長と各党・各会派の代表者らによる協議が始まりました。
議論のもとになるのは、おととし、政府の有識者会議が国会に提出した報告書で、▽「女性皇族が結婚後も皇族に残る」案と、▽「旧宮家の男系男子を皇籍に復帰させる」案が盛り込まれています。
各党・各会派は、この2つの案への意見を述べましたが、温度差が浮き彫りとなり、結局、今国会では、意見の一致を見ませんでした。
国会が閉会することで、永田町の関心はことし9月に予定される自民党総裁選へと移っていき、その後、衆院の解散も予定されています。
来るべきときに備え、地元・兵庫での活動に力を入れたいと思います。