【地方分権の勉強会発足】
6月16日夕方、「日本維新の会」と「国民民主党」の一部の議員らによる、地方分権をテーマにした勉強会が発足しました。
その名も『「新しい国のかたち(分権2.0)」協議会』
「野党再編を視野に入れた動きではないか」と憶測を呼んでいますが、初会合の様子や背景などについてお話しします。
≪「維新」と「国民民主」の議員ら50人参加≫
初会合は、衆議院第1議員会館の地下にある大会議室で開かれ、「日本維新の会」と「国民民主党」の一部の議員ら、50人ほどの国会議員が参加しました。
報道陣も大勢集まり、注目の高さをうかがわせました。
世話人は、▽維新の馬場幹事長、▽国民民主の前原誠司元外相ら合わせて3人。さらに顧問には、維新の片山虎之助共同代表が就きました。
そして、設立趣意書が全会一致で採択されました。
設立趣意書では、「新型コロナで課題になった、国と地方の役割分担を示し、大阪都構想をはじめとする地方分権を加速させる、新しい国のかたちを提案する」としています。
≪憶測を呼ぶ背景には?≫
この勉強会は、国会閉会を翌17日に控えての動きだったこともあり、いろいろ憶測を呼んでいて、私もメディアから取材を受けました。
「野党再編を視野に入れた動きではないか」と。
憶測を呼ぶ背景を説明します。
国会では、今、「立憲民主党」と「国民民主党」が統一会派を組んでいます。
統一会派とは、国会内で統一の行動を取るというもので、両党は、衆参ともに統一会派を組んでいて、もともと同じ政党(民主党)でもあったので、将来的には一緒になる(同じ政党になる)のではないかとも言われています。
でも、前原誠司元外相はそうではなく、立民との合流に否定的。
なので、今回の勉強会が「新たな政局の動きにつながるのではないか」、「保守政治家の受け皿作りになるのではないか」とみられているのです。
≪会派の構成が変わる?≫
実は、参議院のほうも、立憲民主と国民民主の連携は上手くいっておらず、実は、以前、参院の維新に対して、参院の国民民主側から「統一会派を組まないか」という話がありましたが、立ち消えになった経緯があります。
もし、統一会派となったらどうなるか?
維新と国民が一緒になれば、参院では、野党第1会派になる可能性もあるんです。
第1会派になれば、与党に対して、大きな影響力を持つことになり、国会においてイニシアチブを取ることもできるんです。
でも、維新の松井代表は、「野党再編なんてない。選挙互助会をやるつもりは一切ない」と言っているので、すぐにそうした動きにつながることはないと思います。
≪2回目の講師は吉村知事!≫
勉強会では、今後、「共産党」と「NHKから国民を守る党」を除く野党の議員、さらに現職の知事にも参加を呼びかける予定です。
そして、月1回程度のペースで、現職知事などの講演を開く予定で、来月(7月)の2回目には、さっそく、大阪府の吉村知事を招いて、話を聞くことになっています。
この勉強会が、政局目当てと思われないよう、設立趣意書にあるように、新しい国のかたちを提案する、意義のあるものにしていきたいと思います。