【東日本大震災から9年】
きょうは、3月11日(水)、東日本大震災の発生から、ちょうど9年を迎えます。現在、午後1時半すぎで、まもなく発生時刻の2時46分になります。
この時間に合わせて、本来なら、毎年、国立劇場で政府主催の追悼式が行われるのですが、ことしは新型コロナの影響で取りやめになりました。なので、その時間は予算委員会が行われることになり、ちょうど、発災の時刻には黙とうが行われます。
《感じたことのない揺れ》
当時、わたしはNHKの記者時代で、東京・渋谷のNHK放送センターの地下2階にあるニュースフロアにいました。
初めて経験する揺れで、センター内のエレベーターも緊急停止するほどでした。東京が震源地だと思って見たら、震源地は「宮城県沖」でした。その後、ほどなくして「大津波警報」が発令され、これは、かつてない災害になるかもと思いましたが、想定を遙かに超える被害になりました・・・。
《当時と似た思い》
今、国会議員として新型コロナの対応をしながら、あのときと似ている感じもします。
例えば、今月20日に予定されていた、プロ野球の開幕も延期されることになりました。うちの家は神宮球場に近いこともあって、毎年、開幕時期に合わせて、家族で、外野席で見るのが楽しみでしたが、残念なことになりました。
実は、東日本大震災のときも、プロ野球の開幕は延期されています。あのときも、世の中全体が自粛ムードでした。皆、先が見えない不安を感じ、わたし自身、1か月以上まったく休みのないなかで、記者としてニュースを出し続けた覚えがあります。
いまも、それと同じ感じがしています。
《企業への影響も大きく》
きのう、予算委で公聴会があり、わたしも、政府の専門家会議の副座長の尾身茂さんに尋ねました。
そこで、改めて、大規模イベントの自粛要請について、当初の2週間から、さらに、専門家会議の見解が示される今月19日まで継続を求めるという説明を受けました。
でも、自粛によって苦しんでいる人も多く、そういう人にとっては、この10日間の延長でもきついです。期間の長短ではないですが、その都度、ゴールが動くようなプランは、心理的にも疲弊するし、企業だってその対応にコストがかかります。
どこまでの自粛の可能性が、どう議論されているのかきちんと説明するよう求めました。
《東日本大震災を教訓に》
そうした自粛についても、わたしは、東日本大震災のときのことが参考になると思います。
当時も自粛ムードが続きましたが、途中から、「自粛が過ぎると企業などに二次被害をもたらす」という話が出てきました。
そして、「最小限に抑えよう」と言う話になり、「頑張ろう消費」につながったことを覚えています。そして、消費を拡大しようというムードが徐々に作られていきました。
今回のコロナは、人が集まることを避ける必要もあり、少し違うところもあります。
でも、ピークを超えるまで我慢し、日本人の善意で、危機に対するカウンターパワーになっていけば良いと思います。