【国会内の感染予防は?】

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 『元NHK記者 片山大介のなるほど政治リポート』

 

 日本維新の会の参議院議員・片山大介です。

 『元NHK記者片山大介のなるほど政治リポート』、5回目となります。
 2月26日午後2時すぎの撮影です。

 今日のお題も『新型コロナウイルス』。この2つです。

 1、政府が対策の基本方針を決定!
 2、国会内の感染予防対策は?

  政府は、25日、感染拡大に備えた対策の基本方針を決定しました。

《軽症は自宅療養が原則》

 この中で、今後、患者数が大幅に増えた地域の対応について、こう記しています。
 ▽診療時間や動線を分けたうえ、一般の医療機関でも患者を受け入れる。
 ▽そして、重症化した患者向けの医療体制を確保するため、症状が軽い人は自宅での安静・療養を原則とする。

 これには、多少、不安を感じる人もいるかもしれません。

 でも、重症者を優先的に診る体制を整備し、死者などの発生を最小限に食い止めようという考えは正しいと思います。

 限られた医療資源をどう活用するかで、結果はずいぶんと変わってくるのですから。

 そして、この方針を共有するのはもちろんだが、地域ごとに状況や医療資源はずいぶん違うので、各自治体が、地域ごとの柔軟な対応をできるかどうか、これが、効果の大きなカギを握ると思います。

 《テレワークや時差出勤など可能か》

 そして、基本方針では、企業や団体に対して、症状のある人の休暇取得や、時差出勤、テレワークの推進を要請しました。憲法上の「移動の自由」や「集会の自由」などにある程度制限をかけることになります。

 おりしも、きのう(25日)、大手広告会社の「電通」が、東京の本社ビルに勤務する全従業員5000人を原則在宅勤務に切り替えました。

 でも、けさ(26日)も、私は、国会まで電車通勤で来ましたが、ふだんの満員電車で、全国的に見ると、どこまでできるのでしょうか?
 テレワークや時差出勤を行える企業は、ほんの一部で、多くの企業は、▽社員の勤怠管理や、▽タスク、実際の業務の管理などが難しいため、なかなかできません。中小・零細企業などは、特にそう。

 それに、政府はここまで「休み」を奨励していますが、働いている人の中には、非正規やシングルマザーだっています。

 こうした人たちへの休業補償や、働き方を束縛することへの影響なども、後々、検証されることになると思います。

 《国会の感染症対策は?》

 さて、私自身の対応はと言うと、先ほど言ったように、けさも満員電車に揺られましたし、当然のごとく、国会議員には時差出勤もありません。

 いま、事務所には、来賓招待を受けた行事について「中止にする」という電話がどんどんかかってきていますが、これまでも、いろいろなところに出かけていき、毎週、新幹線で東京~兵庫間を行き来しています。

 そう考えると、正直に言うと、『運を天に任せる部分は大きい』と思います。

 では、国会内での感染防止対策はどうなっているか、参議院事務局に聞いてみました。

 まず、国会内の消毒液の設置箇所を、これまでの20か所から27か所に増やしました。特に、国会に来た際に、各議員の一覧が表示された「登院掲示板」の前にも、新しく置くことになったということです。

 この「登院掲示板」。

 自分の名前のボタンを人差し指で押すので、その後で拭いてほしいということのようです(笑)。

 また、本会議が開かれるときには、本会議場の入口にも置かれる予定で、ここまで行うのは初めてと言います。

 では、実際、国会議員自身が感染したりした場合はどうかというと、もちろん一般の方と同じで、37度5分以上の発熱が4日以上続いたら相談するし、感染したら入院もします。

 ただ、それ以上のことは、まだ想定できていないということです。

 例えば、本会議場では数時間、扉も閉められた中で審議が行われることもあり、もし、感染者が出た場合、濃厚接触者をどこまでとするか?

 また、国会の裏には、参議院議員会館があり、各議員の部屋があるが、そこでの消毒などをどうするのか?

 こうした対応が生まれないことを祈ります。

 いずれにしても、今後、1~2週間が、国内で急速に感染が拡大するかどうかの瀬戸際で、感染を広げないため、わたし自身をはじめ、一人ひとりができる対応をする必要があると思います。